嵒瀬拓磨の歩くみち 青森でひとり暮らしの息子！電話で話す親子の会話、そして私のひとり言・・・

拓磨の話を聞いていると　少しずつですが　自分の措かれている立場が分かってきたようです。

ちょっとは　良き父親のように見られますが　本音に言えば　とても拓磨に厳しい　私です　・・・


日頃から　趣味　遊び　それで楽しめるテニスであれば　それほど気にすることもありません。

しかし競技者として将来を考える　道　そして　夢　本当に望むのであれば　甘くはありません。

誰もがご存知のように　結果が　全てですから　・・・


良き結果を出すために　大変な努力をしなければならないところですが　いったいどのように

報われるのか　？　　テニス界に身を措き続けるには　なかなか難しいところです。

私はジュニアの　いや　拓磨がテニス界に身を措く父親として　現在も自問自答しています。

なぜって　？　まず　ひと言で言ってしまえば　大変お金が掛かる世界です。

経済的にサポートする親として　いったい　そんなお金がどこにあるのか　いつまでサポートを

続けられるのか　・・・　それが　素直な気持ちです。


何とかして夢を追えるように自らの努力によって切り開く　そのような我が家の歩く道とは　？

厳しい現実を　確り認識しておくことです。

青森に拓磨を送り出したのは　決して　スポーツの名門の話に乗ってきた訳ではありません。

言葉は悪いですが　「　崖から突き落とした　さあ～　這い上がってこい　」　そう言う拓磨への

厳しくも　逞しく　育ってほしい願いからです。

小学校を卒業して間もない頃　地元での反対を押し切っての　ひとり暮らし　・・・


そのまま神奈川に残ってテニスを続けていれば　そこそこの成績は　出せたかもしれません。　　

しかし現実として　我が家の経済的支援は　限界に近づきつつありました。

年間　テニスに掛かる費用で１００万はらくに超え　もし海外に出るとすれば　１０００万単位に

跳ね上がる　家計を切り詰めても大変な数字ですね。

できるだけ早い時期に　もしテニス界で将来を背負っていくならば　自らの努力で達成していく

しかない　・・・　その事を拓磨に気がつかせる　思惑もあったでしょう。

青森へ来た当初は　幼さもあり　周りの人々に守っていただいた　そんな場面も多々あります。

徐々にですが　年を重ねるごとに　学生としての成長も試される　・・・　当然なことでしょう。


現在拓磨は　進路に悩んでいます。　これはたんなる愚痴ではなく　やっと　自ら選ぶ道に

興味を抱き始めた　前兆と言えるでしょうか　・・・

完璧なまでとは言えませんが　自ら洗濯をし　部屋を片付け　本来　家に居ればしなくても

よい事をしてきた　ひとり暮らし　・・・

テニスだけに集中できたら　そう嘆き　不満もこぼしながら　近年　結果が伴なわない事実。

「　俺　・・・　テニス辞めたら　・・・　他に何もできないよ　・・・　」　拓磨の　苦しい言葉。

私にとって一番恐れていた言葉　・・・　それでも何から何まで与え　結果このような言葉を

聞いていたら　親として我が子の人生を誤らせた後悔に　私は悩まされたことでしょう。

大人になり　結果が伴なわないから　テニスプレーヤーを続けられない厳しい現実のなか

拓磨が確り自らの姿を認識し　これからの将来に向けて考え悩み進路を選択してくれたら

後悔することはないでしょう。


（　タク　今はいくらでも　悩み苦しみなさい　それでもテニスを続けるのであれば

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　君は　大きな成長を遂げるかもしれませんね。　）


心の中で私は　そう思いながら　・・・　人として　大きく道を外れることなく

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　頑張っている拓磨に　親としての責任を果たしていきます。


ジュニアを卒業するまで後　２年　成人するまで後　４年あまり

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　本当の自立までに　・・・　考える時間は　まだあります。